初級編その2 精油の作り方

私たちの生活に様々な役割を果たしてくれているアロマオイルは、一体どのような方法で作られるのでしょう?

エッセンシャルオイル(精油)を植物から抽出して生産する方法は大体以下6種類ありますが、弊社が販売しているエッセンシャルオイル(精油)は主に1〜3の方法で抽出されたものです。

1. 水蒸気蒸留法

多くのエッセンシャルオイル(精油)がこの方法で抽出されます。精油の原料となる芳香物質を蒸留装置にセットし、蒸気だけを送りこみます。すると、植物の細胞内に含まれている油細胞は壊れ、分離した精油は水蒸気と共に蒸留されるようになります。この精油成分が混入した水蒸気を冷却層で冷却すると、液体に戻りますが、エッセンシャルオイル(精油)は水には溶けない性質を持ち、水よりも軽い(一部の精油は水より重い)ため、水とエッセンシャルオイル(精油)の2層に分かれて溜まります。ここから水と分離して取り出すことにより、100%純粋のエッセンシャルオイル(精油)を得ることができます。分離された水は芳香蒸留水(フローラルウォーター)として利用されます。水蒸気蒸留法のコストは比較的に低いですが、エッセンシャルオイル(精油)が抽出できない植物もあります。熱と水に敏感しすぐ反応してしまうデリケートな成分が含まれているからです。

2. 圧搾法

オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ベルガモット、マンダリン、ゆずなど柑橘系果実の果皮からエッセンシャルオイル(精油)を抽出するときに使用される方法です。オレンジの皮を剥くときに、飛び散る液体はオレンジの精油そのものです。柑橘系の精油を蓄えている油胞(精油が溜まっている袋)はハーブや花の油胞と比べるとはるかに大きいため、圧搾するだけで簡単に精油を抽出することができます。この方法は、蒸気や溶剤によって起こる化学的変化が全くないため、デリケートな成分を損なうことなく新鮮な香り成分を取り出せます。

3. 溶剤抽出法

溶剤抽出法では、熱や圧力、水分によって精油成分が壊されてしまうようなデリケートな植物に使われる方法です。この方法で得られたエッセンシャルオイル(精油)のことを、アブソリュートと呼びます。アブソリュートは、熱や水によって精油成分が損なわれることがないため、非常に美しい香りがします。例えば、ローズには水蒸気蒸留法で抽出されるローズ・オットーと、溶剤抽出法で抽出されるローズ・アブソリュートがありますが、香りのみを比較した場合は、ローズ・アブソリュートのほうが美しく、勝っています。

4. 油脂吸着法・・・アンフルラージュ法(冷浸法)

アンフルラージュ(冷浸法)は、溶剤抽出法が一般的になる以前に、ジャスミンやチュベローズなど、水蒸気蒸留法では熱により壊れてしまうようなデリケートなエッセンシャルオイル(精油)を抽出するのに用いられていた方法です。ジャスミンなどのエッセンシャルオイル(精油)はとてもデリケートなため、水蒸気蒸留法で作ることはできないのです。熱で香り成分がとんでしまうからです。
油脂吸着法は、牛脂や豚脂が香り成分を吸着する性質を利用したものです。油脂の上に積み立ての花を置き、精油(エッセンシャルオイル)を吸収させます。そして、香りの移った脂肪からエチアルコールで洗浄し、香りの成分を分離させてエッセンシャルオイルを抽出するという方法です。

5. 油脂吸着法・・・マセレーション法(温浸法)

60℃?70℃の高温に熱したラードやヘットを使って香り成分を取り出します。方法はアンフルラージュと同じです。この方法も現在ではほとんど実用されていません。

6. 超臨界抽出法(液化二酸化炭素抽出法・CO2蒸留法)

超臨界抽出法では、二酸化炭素のように、圧力をかけると液化する気体を溶剤として使用します(二酸化炭素を溶剤として使う場合、「液化二酸化炭素抽出法」「CO2蒸留法」とも呼ばれます)。二酸化炭素に超高圧をかけ、気体と液体の中間の超臨界状態にします。この状態に置かれた二酸化炭素は精油成分を強く吸着します。その後、圧力を緩めて再び二酸化炭素を気化すると、エッセンシャルオイル(精油)分だけが残ります。超臨界抽出法を用いると、水蒸気蒸留では分子が大きすぎて取り出すことのできない成分も抽出することができるため、自然の植物中に存在している状態に極めて近い形のままの上質なエッセンシャルオイル(精油)を得ることができます。しかし、コストがかかるため、水蒸気蒸留法のように普及していません。弊社オーストラリアの工場ではこの高度な技術が必要される方法は実用されています。